タンドール窯を自作して美味しいナンを焼こう

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長らくブログを放置してしまった。久々に管理画面を開いてアクセス状況を見ると、あれ、結構アクセスがある。”燻製器を自作してみる”という記事だけコンスタントにアクセスがある。こういうのがどこかの誰かの参考になってるのかも知らん。というわけで、今回はタンドールの自作方法を書いてみようと思う。もしあなたが検索からこのページに来たのなら、タンドールの自作を検討中かもしれない。参考になればいいけど。

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念の為に申し上げておくと、タンドールというのはナンを焼く釜である。先日もナンカレー&BBQパーティで活躍してもらった。なぜタンドールを作ろうと思ったかというと、もちろん家でナンが食べたかったから。ちゃんと生地から作って焼きたいと思った。そこでナンのレシピを探しているとき、とあるインド人がブログで「ナンはタンドールで焼かないと美味しくできない」と書いていた。フライパンやトースターなどでは温度が低いためふっくらと焼きあがらないのだ。

せっかく頑張って生地から作っても、美味しく焼きあがらないんじゃ意味が無い。タンドールが美味しいナンの必須条件なら用意するしかない。買うか、作るかだ。

ネットで検索してみると、燻製器ほどではないけれどタンドールも自作している人がいるみたい。そういう先人たちを参考にしながら作ることにした。

使った材料は、
・空きペール缶
・素焼きの鉢
・耐火セメント
・バーミキュライト
・丁番、ネジ等   といったところ。3,000円ぐらいで揃う。

では作ってみよう。

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素焼き(テラコッタ)の植木鉢を用意するんだけど、もちろんペール缶に入るサイズでないといけない。高さがペール缶を超えるのは切ればいいけど、逆さまにしてペール缶に入る直径でないといけない。

まず最初に用意した鉢の底を切る。これは工具がないと厳しい。もしあなたがディスクグラインダーを持っていないなら、持ってる人を探して貸してもらおう。これからも使うっていうならヤフオクで探そう。

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これが切り終わった鉢。すでにタンドールの雰囲気が。

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次にペール缶に底となる耐火セメントを流して固める。あんまり薄いとダメだけど、適当でいいと思う。

そしてペール缶と鉢に窓を付けるための切り込みを入れる。これは必須じゃない。空気穴を空けるだけの人もいるし、全く空けない人もいるみたい。でも僕はどうしても窓を付けたかったんだよね。理由は炭の掃除がしやすいから。これがないと逆さまにして使い終わった炭を出さないといけない。窓と扉があればそこから出せるし、炭を熾すときもそこから風を送れるし。

ただこの工程で厄介なのは、鉢をペール缶に入れてから、窓の部分を先にトンネルのように固めないといけないってこと。窓の内側と外側に枠を作って、コの字型にセメントを流す。これが面倒。

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ちょっとわかりにくい(そして美しい出来じゃない)けど、この部分のことね。

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その前に扉を先に付けてしまおう。先に付ければセメントにビスをねじ込まなくていい。

扉を付けたら鉢を入れて、枠で囲ったコの字のトンネルに耐火セメントを流し込む。このとき鉢を固定するために、鉢の底(かつて縁だった部分)の周囲にもセメントを流しておく。固まるまで待つ。

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今回使ったのは熱を加えなくても固まる耐火セメントだけど、問題がないか一旦炭を熾して確かめてみる。大丈夫そう。面積は狭いけど、ちょっとしたものなら焼けることも確認。

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底のセメントが固まったら、ペール缶と鉢の隙間にバーミキュライトを流し込む。全部セメントだと重いから。

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その上に砂利を敷いて、

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再びセメントを流す。これで作業は終了。実際の作業時間はさほど長くないけれど、セメントを固める時間が必要なので完成まで2,3日掛かる。休みがなければ2週に分けて作ろう。

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あとは100均の鍋ブタとトングがあればいいかな。ペール缶には取っ手が付いてるので、持ち運びもできる。これで美味しいナンが家でもアウトドアでも楽しめる。やったぜ!

ちなみにナンを作るときは、冒頭に登場したインド人ハリオムさんのレシピを参考にしてる。

ナンのレシピ(ナンの作り方) | インド人シェフのブログ

分量通りにやってみて、固いようなら水を、ベチャベチャするなら粉を足して調整するといい。

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実際に焼いてる様子。これだよ、この感じ! このふっくら膨らんだ柔らかさというのが、どうしてもフライパンなんかじゃ出せない。

ナン生地は適当にのばして壁に貼り付ける。驚くほど簡単にくっつく。中は高温なので火傷をしないよう長袖&軍手を着用しよう。

ナンは大体2分ぐらいで焼きあがる。もっと時間が掛かるようだったら、炭を増やして温度を上げよう。時間が掛かれば掛かるほど、あなたのナンは固くなっていく。ほんとにビスケットみたいになるんだから。イイ感じに焼きあがったら、端っこのほうを少し串などで剥がして、そこをトングで掴んで剥がす。とにかく全ての工程が楽しい。

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ちなみにタンドリーチキン(チキンティッカ)も美味しく焼ける。

さらに付け加えておくと、タンドールを自作すると美味しいナンが食べられる、それだけじゃない。人気者になれるのだ! 「俺タンドール作ったんだよね」って言ってごらんなさい。十中八九「えー、あたしも食べたーい、焼いてみたーい❤」と、こうなるのである。ホントだよ。

どう? 欲しくなった?

タンドール窯を自作して美味しいナンを焼こう」への1件のフィードバック

  1. お久しぶりの更新♪ 楽しみました。
    でもこれね、やっぱりちょっと難しそうだなって思った。都会のベランダでは。
    作るときは工具はもとより、作業スペースが必要だし。それと焼くときはご近所に迷惑をかけず炭をおこせる調理スペースも。
    だけどすっごく羨ましいなと思った。いつか作りたい。

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